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展覧会「聖地 南山城」 奈良国立博物館で開催中!

 

ただいま、奈良国立博物館では、浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念 特別展「聖地 南山城 ₋ 奈良と京都を結ぶ祈りの至宝 ‐」が42023年7月8日(土)より9月4日(日)まで開催されています。

 

 

 京都府最南部と奈良市に隣接する地域は旧国名の「山城国」南山城にちなんで『南山城』と呼ばれています。

 なだらかな山間を木津川が流れる風光明媚な地であり、仏教伝来後、7世紀にはこの地域でも寺院の建立が始まりました。

 

 本展の副題となっている浄瑠璃寺九体阿弥陀像が五カ年に及ぶ保存修理が完成したもののうち、もっとも最後に完成した二軀を修理後はじめてその優美な姿を寺外で拝することのできるまたとない機会です。

 

 南山城が歴史の表舞台に登場するのは、聖武天皇の恭仁京(くにきょう)造営によってで、木津川への架橋や寺院の建立などに行基菩薩の活躍がありました。

 平城京から平安京への遷都以降も南山城、新旧両都をつなぐ回廊的役割を果たす地域として、重要性を増すことになります。東大寺や興福寺といった奈良の大寺との深い関わりの中をで寺院が相次いで建立させ、また木津川流域の山々は俗世を離れた聖地として山岳信仰、修験の拠点とされました。さらに鎌倉時代には解脱上人貞慶(じょうけい)が、江戸時代には袋中(たいちゅう)上人がこの地域に足跡を残すなど、南山城は各時代を通じて文字通り日本仏教の聖地であり続けました

 

国宝 浄瑠璃寺九体阿弥陀坐像 平安時代(12世紀)(9軀のうちその1、その8)と浄瑠璃寺住職・佐伯攻勝師
国宝 浄瑠璃寺九体阿弥陀坐像 平安時代(12世紀)(9軀のうちその1、その8)と浄瑠璃寺住職・佐伯攻勝師

  本展では、5か年に及ぶ保存修理が完成した浄瑠璃寺九体阿弥陀像のうち二軀が修理後初公開されます。これはその優美な姿を寺外で拝することのできるまたとない機会です。

※写真は浄瑠璃寺住職 佐伯攻勝師

 

 140年の時を超えて、十二神将像が今回揃って、本尊の薬師如来と7月9日(日)より再開します。

 十二神将像は、明治17年(1884)頃までに浄瑠璃寺から散逸してしまいますが、現在、東京の静嘉堂文庫美術館と東京国立博物館に分蔵されています。かつて浄瑠璃寺三重塔の薬師如来坐像とともに江戸時代には祀られていましたが、今回、12軀揃っておそらく初めての里帰りが実現しました。

 

※重要文化財 十二神将立像のうち 辰神・巳神・未年・申神・戌神 鎌倉時代(13世紀) 東京国立博物館 

 重要文化財 十二神将立像のうち 子神・丑神・虎神・卯神・午神・酉神 鎌倉時代(13世紀)、亥神 鎌倉時代  安貞2年(1228) 東京・静嘉堂文庫美術館 

※重要文化財 薬師如来坐像 平安時代(11世紀) 京都・浄瑠璃寺〔木津川市〕 展示期間:7/9~8/6 

 

役行者倚像および前鬼・後鬼坐像 京都 海住山寺(木津川市)
役行者倚像および前鬼・後鬼坐像 京都 海住山寺(木津川市)

 

 南山城の木津川流域の山々は俗世を離れた聖地として山岳修験の地とされて、古く山の斜面などに大小の摩崖仏も残っています。

 さらに鎌倉時代には解脱上人貞慶が、江戸時代には袋中(たいちゅう)上人が、この地に足跡を残すなど、各時代を通じて文字通りの日本の聖地であり続けました。

 

 本展は浄瑠璃寺の本尊・九体阿弥陀修理完成記念であると同時に、とそのとその周辺地域の寺社に伝わる仏像や神像を中心に、絵画や典籍・古文書、考古遺品などが一同に展示されています。

 本展での多彩な作品群とともに、奈良や京都との関わりの中で南山城が育んだ豊かな歴史と文化を味わえるいい機会になるとなるでしょう。

 

 

【開会概要】

 

展覧会名:浄瑠璃寺九体阿弥陀修理完成記念 特別展「聖地  南山城ー奈良と京都を結ぶ祈りの至宝ー

会  期:2023年7月8日(土)~9月3日(日) 前期展示:7月8日(土)~8月6日(日)

                        後期展示:8月8日(火)~9月3日(日)

開館時間:午前9時30分~午後6時(入館は閉館の30分前まで)

休館日 :月曜日(7月17日は開館)

観覧料 :当日 一般1,800円、高大生1,300円、小中生600円

主  催:奈良国立博物館、日本経済新聞社、テレビ大阪

後  援:京都府、京都府教育委員会、木津川市、京田辺市、城陽市、井手町、宇治田原町、笠置町、精華町、南山城村、 

     和束町

特別協力:京都南山城古寺の会

協  力:京都山城地域振興社、日本香堂、仏教美術協会

公式サイト:https://yamashiro-nara.exhn.jp/

公式ツイッター:@m_yamashiro2023